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【薬局で】ジェネリックを使いたい本当の理由【強制される?】とりあえず生き残った後発医薬品使用体制加算。

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こんなケースが増えています

ケース1:薬局でもらった薬がどうやらジェネリックぽいんだけど・・・

病院で処方箋をもらって近くの薬局へ。

受け取って家に帰って改めて見てみるとどうやらもらったのはジェネリック医薬品ぽい。

頼んでもいないのにジェネリックで渡されるのはどうして?

ケース2:今まで飲んでいた薬からジェネリックに変えるように言われる

『お薬代が安くなりますよ』

『国の医療費が削減できます』

支払いの試算をしてみても代金が半額になるわけじゃないし、今までの薬が安心なのに。

それぞれの解説

ケース1の解説

ケース1:薬局でもらった薬がどうやらジェネリックぽいんだけど・・・


病院で処方箋をもらって近くの薬局へ。


受け取って家に帰って改めて見てみるとどうやらもらったのはジェネリック医薬品ぽい。


頼んでもいないのにジェネリックで渡されるのはどうして?


過去にその薬局を利用した経験はありませんか?
その際にジェネリックの意向について聞かれたり、ジェネリックを調剤された覚えはありませんか?

過去にジェネリックへ変更しているなどのジェネリックへの敷居が低いと思われる方に関しては再度確認することなくジェネリックで渡すことがあります。

また、その処方箋は『一般名処方』ではありませんでしたか?

処方箋に薬の成分名を記載する『一般名処方』の場合、ジェネリックを渡さないと保険者に『患者の希望』や『薬局の備蓄』など理由を報告する義務があります。
つまり、『一般名処方』はジェネリックを渡す前提で作られている制度となっています。

薬局によっては『一般名処方はすべてジェネリックで用意します』といった掲示を行っている場合もあります。

ケース2の解説

ケース2:今まで飲んでいた薬からジェネリックに変えるように言われる


『お薬代が安くなりますよ』


『国の医療費が削減できます』


支払いの試算をしてみても代金が半額になるわけじゃないし、今までの薬が安心なのに。

『お薬代が安くなりますよ』は間違いではないですが、

『国の医療費が削減できます』が正解です。

お薬を始めとする医療サービスを受ける場合、本人の負担は多くても3割、年齢や収入、疾患によっては自己負担がない場合もあります。

例えば本人負担が3割で支払うお金が1,000円だった場合、医療費として元が3,333円であり、その差額の2,333円が医療費から賄われています。

つまりジェネリックに変更することで安くなった分の金額の約2.3倍を医療費として削減することができます。

3割負担として計算していますが、特にジェネリックを嫌う傾向にある高齢者の場合、負担金は1割のことも多く、安くなった分の金額の約9倍を医療費として削減することができます。

薬局経営上の理由

保険薬局の経営は医療費で成り立っています。

主な医療費収入は以下の2つが柱となっています。

  • 基本調剤料や薬学管理指導料、調剤技術料といった原価の伴わない点数
  • 薬価に応じた点数

ジェネリックに関係するのは『薬価に応じた点数』です。

ジェネリック医薬品は先発医薬品に比べ薬価が安く設定されていますので、当然その点数も低くなります。

この薬価がいわゆる『定価』のような扱いで、医薬品卸から購入するときはその価格が基準となっています。

その『定価』と卸から仕入れる価格との差額を『薬価差益』と呼びます。

薬価-仕入れ値=薬価差益

医薬分業が進み始めた頃は、仕入れ値が半額というのも珍しくはなかったようです。

なお現在は薬価の15%引いてもらえれば御の字くらいまでになっており、しかもこれに消費税の10%が乗るため、実質5%程度の薬価差益です。

仮に先発品は1箱で10,000円、ジェネリックが7,000円のケースで考えると

先発品

10,000×5%=500円

ジェネリック

7,000×5%=350円

つまりジェネリックで調剤すると先発品に比べて1箱あたり150円薬局が損をしていることになります。

さらに、複数の薬を扱うことで動きの少ない死んでいる在庫、デッドストックが生まれやすくなり、これも薬局の損失となるものです。

ジェネリックを使った割合に応じた加算が認められています

このようにジェネリックを出しても薬局の収入が減る一方であれば薬局もジェネリックへの変更は消極的だったかもしれません。

現在、以下のような『後発医薬品調剤体制加算』という名称で加算が認められています。

2020年2月16日現在は以下の通りです。
カッコ内はジェネリック使用率を示します。

  • 後発医薬品調剤体制加算1(75%以上)・・・18点
  • 後発医薬品調剤体制加算2(80%以上)・・・22点
  • 後発医薬品調剤体制加算3(85%以上)・・・26点

なお、調剤報酬改定により2020年4月1日からは以下の様に変更されます。

  • 後発医薬品調剤体制加算1(75%以上)・・・15点(-3点)
  • 後発医薬品調剤体制加算2(80%以上)・・・22点(変わらず)
  • 後発医薬品調剤体制加算3(85%以上)・・・28点(+2点)

保険点数は1点=10円で計算され、料金が請求されます。

このような加算を算定することで、前述の薬価差益やデッドストックといった薬局の損失を補填してあげようという制度です。

結局、薬局の利益追求のためにジェネリック勧めてるんじゃないの?

回答:当然です。

薬局も一企業ですし、従業員に給料を支払い、社会に貢献する必要があります。

増え続ける医療費の財源を薬局や引いては医療従事者が負担する必要はどこにもありません。

また『後発医薬品調剤体制加算』のみで薬価差益やデッドストックの損失は完全に埋まることはありません。

ジェネリック使用を勧めているのは他でもない国の施策です。

ジェネリック使用を推進しているのは国策であり、先の世代に医療費の負担を強いるのは間違っています。

日本は丁寧すぎるほど丁寧で、個人の考えを優先し過ぎている気もします。

個人的には国策であるならもう少しジェネリック変更に強制力があって然るべきだと思いますが、皆さんはどうお考えでしょうか。

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