ピエール瀧氏がコカイン使用により麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたのは記憶に新しいことと思います。
覚せい剤は良く聞くけど、コカインはあまり聞きなじみがないという方もおおいのではないでしょうか。

目次
コカインとは
現在、日本でも医療用麻薬として販売されています。
使い方は「表面麻酔」のみに限られており、医療機関での使用は入庫から出庫(使用)に至るまでロットごとに厳密に管理されています。
この場合、100%の純度のまま用いることはなく、10%以下に薄めて使用することとなっています。
その他、同様の効果が期待できる薬があります。
類似の効果のある薬とその特徴
エステル型
- コカイン cocaine
- プロカイン procaine
- テトラカイン tetracaine
血漿中のコリンエステラーゼによって素早く分解される。
分解されることで生じるパラアミノ安息香酸がアナフィラキシーの原因となる場合がある。
アミド型
- リドカイン lidocaine
- メピバカイン mepivacaine
- ブピバカイン bupivacaine
組織への浸透性が高く、安定性も高い。
肝臓で代謝されるため、肝不全の場合中毒症状を起こしやすくなる。
リドカインは製品名キシロカインという名前で販売されており、整形など受診されている方は聞いた事があるのではないでしょうか。
コカインの依存性はある?
依存症専門家によるスコア付けは以下の通りです。満点は3.0とされています。
薬物 | 精神的依存 | 身体的依存 |
ヘロイン | 3 | 3 |
コカイン | 2.8 | 1.3 |
アルコール | 1.9 | 1.6 |
たばこ | 2.6 | 1.8 |
バルビツール酸 | 2.2 | 1.8 |
ベンゾジアゼピン | 2.1 | 1.8 |
アンフェタミン | 1.9 | 1.1 |
大麻 | 1.7 | 0.8 |
LSD | 1.1 | 0.3 |
エクスタシー | 1.2 | 0.7 |
コカインの薬物依存性は高く、身体的依存よりも精神的依存が強いと言われています。
ただ、この表を見たときにたばこの依存性の高さに驚いた方もいるのではないでしょうか。
禁煙外来の設置など、医療保険を使ってまで治療を行う理由が分かる気がします。
精神的依存と身体的依存の違いは
精神的依存
自分で薬物摂取を適量に止めることが出来ず、コントロール不能な状態。つまり薬が欲しくて欲しくて仕方がない状態を指します。
身体的依存
薬物を使用することで身体機能のバランスが何とかたもたれている状態で、使用をやめることによって身体的症状が出現してしまう状態のことを指します。アルコール中毒の患者がアルコールをやめると離脱症状として震えや不眠、けいれんなどが起こります。
ハサミは使いよう
依存性や管理の方法を見ると、非常に面倒な薬という印象を持ってしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、コカイン自体は正しい使い方をすることで、非常に有用な薬となります。
これはモルヒネなどにも言えることで、薬物依存の危険性があるからといって一律に製造・販売を禁止することはできません。
使う側の知識、意識が伴ってこその薬となり得るのです。