『薄く塗ってください』は間違い
薬局でマイザー軟膏などのステロイド外用薬を説明されたときにしばしば耳にするフレーズですね。
これ、間違いです。
副作用が出ないように?
薄くても効果がある?
この説明通りに使って効果はしっかり出るのでしょうか?
1FTU(ワンフィンガーチップユニット)
これが治療の『適量』とされています。
今まで『薄く塗ってください』と言われるままに使っていた方からすると、かなり多く感じるかと思います。
ですが、外用薬は少なすぎると効果が出ず、多すぎても薬の意味がありません。
適量の確認としては
- ややペタ付く感じで、塗ったことが分かる
- 1枚のペラペラのティッシュがギリギリ落ちない程度
手のひらほどは広範囲でなく、局所に使用するときなどにこのように説明すると理解してもらえることが多いです。
『傷口は避けてください』は間違い
これも良く聞きますが、
『傷口への使用は避けてください』
残念ながら間違いです。
ステロイド外用薬は蕁麻疹やアトピーなどでかきむしった痕に使うことも多いです。こういった傷口に使っても問題はありません。
ただ、外傷後の出血中に使用することで物理的に皮膚の雑菌を塗りこめてしまうことになったり、ステロイドの働きで免疫を落としてしまい、細菌感染しやすくなる可能性が考えられます。
ただし、リンデロンVGのような抗生剤が配合されている薬に関してはこういった制限はないので問題なく使えます。