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コロナワクチン3回目の議論開始
日本においては令和3年9月17日にコロナワクチン3回目の接種に関して議論が始まることになりました。
現在、ファイザー社で3回目の臨床試験が行われており、それも材料として3回目接種の要否を決定していくものと思われます。
コロナワクチン3回目は何が問題?
コロナワクチン3回目の接種で抗体価が明らかに上昇すること、それによる感染予防の効果が明らかであることを結論付ける必要があると思われます。
ただし、現在のワクチン接種においても懸念事項である副反応に関して、3回目の接種となると2回目よりも強く出ることも考えられますので、十分な検証が必要になってくるでしょう。
未接種の人より3回目を優先すべきなのか
このデータを見ると日本を含む先進国においては接種割合が順調に増加しています。
アメリカでは6割を超えた辺りから伸びが悪くなってきていて、接種を希望する人数が頭打ちになったとも言われています。
先進国のような『打つか打たないか』を自分で決める段階にさえ到達していない国が多数存在します。
世界全体としては4割強ですが、インドネシアでは25%、南アフリカに至っては2割にも満たない接種率です。
この接種率の低い、いわゆる発展途上国を置き去りにして先進国だけで3回目の接種を行うことが果たして世界全体で見たときにプラスとなるかどうかが重要です。
WHOは3回目の接種は必要ないスタンス
WHOは3回目の接種は現時点では必要ないとの見解を出しました。
やはり世界での感染状況を鑑みたときに、発展途上国を蔑ろにすることはできないというのが大きな理由のようです。
2回接種でも重症化予防は十分な効果がありそう
ファイザー社のワクチン接種後の抗体価が3か月後に4分の1に低下することが分かりました。
そもそもワクチン接種3回目の議論の元になったのがこの抗体価の低下を懸念してのことです。
この抗体価は感染予防には重要なので、値が高いほど感染を防ぐ力が強いと思って良いです。
ただ、抗体価の低い人が感染しても重症化しにくいということが分かってきました。
これはおそらく2次免疫と言われる記憶免疫が機能しているものと推測されます。
つまりこれが、ワクチン接種2回目から時間が経過して抗体価が下がっていたとしても、ワクチン接種を行っていない場合と比べて重症化のリスクは明らかに低いと言われている理由となります。
接種3回目の副反応はどうなる?
臨床試験の最中なので確実なことは言えませんが、おそらく2回目よりは軽くなる傾向があるようです。
イスラエルで医療サービスを提供する健康維持機構(HMO)のクラリットはブースター接種した24万人のうち、4500人に調査を実施した。対象者は60歳以上となる。88%がブースター接種後の副作用について2回目の接種後に比べて「同等」または「軽い」と答えた。31%が特定の副作用を報告しており、最も多かったのが注射部位の痛みだった。
これまでのファイザーの臨床試験(治験)などによると、2回目の接種後に報告された主な副作用は接種部位の痛みや倦怠(けんたい)感、頭痛などだった。
こちらの記事で紹介している副反応の割合データを見ると案外低いような気もしますね。