薬剤師のチラシ裏

赤ちゃんがミルクが分解できずに下痢に。乳糖不耐症の治療薬

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最近調べることがあったのでメモ程度に。

給食の思い出

私、給食で出る牛乳が苦痛で仕方がありませんでした。

飲んでいるときは甘みがあって美味しいのですが、しばらくするとお腹から不穏な音が鳴り始めます。

しばらくすると下腹部の鈍い痛みに襲われ、同時に肛門の内側から激しいノックが始まるのです。

小学校だと大体5時間目が始まって15分くらいでしょうか。

こうなると、もう授業など耳に入ってきません。

ひたすら早く学校終われ!と祈るばかりでした。

 

 

 

今思うとこれが乳糖不耐症というやつだったのかな、と思います。

乳糖を分解

乳糖は上記の牛乳にも含まれていますが、お母さんからもらう母乳にも含まれています。

人間の体はうまくできているもので、赤ちゃんは乳糖を分解する酵素ラクターゼを持っています。

つまりお母さんからもらった母乳をラクターゼで分解して、栄養としています。

そしてさらに人の体はうまくできているようで、授乳が終わる時期くらいから徐々にこのラクターゼの活性(酵素の活動)がなくなってくるようです。

 

結果、乳糖の分解が遅れたり、されなかったりするとお腹が緩くなってしまうんですね。

 

ただ、お腹の緩くならない人も多くいるわけで、その人たちは離乳後も牛乳を摂取するような生活を続けていたり、遺伝的であったりと乳糖に耐性を獲得している可能性を言われることが多いようです。

乳糖分解酵素の処方薬

乳幼児がお腹の風邪をひいたりすると、今まで大丈夫だったのに下痢になってしまうことがあります。

おそらくは風邪を引いたことにより、腸内のバランスが崩れ、今まで分解できていた乳糖が分解しきれなくなったことも想像されます。

そのようなときに処方されるのが以下のような薬です。

  • ガランターゼ
  • ミルラクト
  • オリザチーム

散剤や顆粒剤であったりと剤形に多少の違いはありますが、基本的には哺乳時にミルクに混合して服用させます。

ミルクに含まれる乳糖の分解を行うわけですから、当然と言えば当然ですが。

あと注意としては50度以上で失活(酵素の働きはなくなる)するので、粉ミルクを溶かした際は注意が必要です。