傷の治りかけに黄色い液体が出てくる
傷口にガーゼなどを当ててしばらくすると、ガーゼに黄色い液体が付いているのを見たことがあると思います。
「ジュクジュクしてなかなか治らないなあ」
そんなことを思ったことはありませんか。
なんと、あの黄色い液体は細胞分裂を促進させるために分泌されています。
その液体によって細胞は分裂を行い、傷口を修復させています。
消毒はしない方が良い!
消毒をすることで黄色い液体は洗い流され、消毒薬によって傷口は乾燥します。
また、殺菌消毒の効果のある消毒薬を傷口の細胞へ直接触れさせることで、細胞分裂を行う予定であった細胞が死んでしまいます。
昔からオキシドールやイソジンなどで消毒をしていましたが、最近はこれは間違いであると考えられています。
乾燥させない治療法
傷口を乾燥させるデメリットは前述の通り、傷の治りを遅らせるばかりでした。
つまり、傷口は乾燥させずに、黄色い液体をなるべく傷口に保持させることが完治への近道であるとされています。
この治療法を『湿潤療法』といい、モイスチャーヒーリングとも表現されることもあります。
ハイドロコロイド剤や、ワセリンとラップを用いて治療します。
この原理を利用したものとして、キズパワーパッドが販売されています。
使ってはいけない薬
これは上記の治療法とは真逆を行く薬です。
乾燥させて傷を治すのがコンセプトですが、治るまでにかなりの時間を要します。
さらに使う度に乾燥を繰り返すため、傷の修復が遅れ、傷口は綺麗には治らず痕が残ってしまいます。
まとめ
傷口の治療は先ず水で綺麗に洗うこと、その後に傷口の保護を行います。
湿潤療法の適用は擦り傷ややけどなどです。
切り傷やひどいやけどには感染症を引き起こす可能性があるため使えませんので注意してください。