感染症

妊娠する前に知っておきたい。先天性風疹症候群。時々流行する風疹に予防や治療法はあるの?

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ここ数か月、猛烈な勢いで感染報告が挙がっている風疹。主に関東の都市部で広がりを見せているようです。

風疹は小さいころにかかった方も多いと思います。

この風疹、かかった本人もそうですが、後の世代への問題が発生してきていることをご存知でしょうか。

風疹ってどんな病気?

風疹ウイルスの感染により発症します。感染経路は主に飛沫感染と接触感染ですが、それほど感染力は強くありません。

感染後2~3週間後に耳の後ろや首から後頭部にかけてのリンパ節が腫れたり、ピンク色の発疹が体中に出てきます。38度を超える発熱が見られることもありますが、全体の半数程度と言われています。

症状は3日程度で治まりますが、リンパ節の痛みは長引くことも多いです。

尚、感染した人のうち、15~30%程度は症状がでない不顕性感染として発症せずに終了します。

麻疹(はしか)とどう違うの?

麻疹(はしか)は麻疹ウイルスにより感染します。

感染経路は飛沫感染、接触感染に加え、空気感染もするため、非常に感染力が強く、また感染した場合の発症率は9割を超えると言われています。

風疹に似て、感染後2~3週間で発熱、発疹が見られます。

この時の発熱は39度台になったりとやや高熱を示し、咳や鼻水、目の充血など風邪のような症状も確認することができます。その他、口の中に白い斑点のようなものが確認できることもあります。

発疹は1~2週間程度とやや長めに継続することが多いです。

発疹の違い 

発疹がそれぞれ特徴があり、風疹は発疹ひとつひとつが独立しており比較的小さめの発疹が全身に散らばる感じです。

それに対して麻疹はやや大きめの発疹がお互いにくっつくことがあり、局所的な場合もあります。

先天性風疹症候群とは

免疫のない女性が妊娠初期に風疹に罹患すると、風疹ウイルスが胎児に感染して、出生児に先天性風疹症候群 (CRS)と総称される障がいを引き起こすことがある。

国立感染症研究所より引用

妊娠初期の風疹の感染によって胎児への影響が現れます。

上でお話したように不顕性感染といって症状が出ないケースもあり、母体に症状がなくても胎児への感染は成立してしまいます。

先天性風疹症候群の症状は?

3大症状としては

  • 先天性心疾患
  • 難聴
  • 白内障

このうち、先天性心疾患と白内障は妊娠初期の3か月以内の感染、難聴に至っては妊娠初期の3か月とその後3か月の合計6か月の間の感染で出現し得ます。

その他の症状としては網膜症、肝脾腫、血小板減少、糖尿病、発育遅延、精神発達遅延、小眼球など多岐に渡ります。

治療はどうする?

先天性風疹症候群に対する治療はありません。

症状が出た際に随時治療を行っていくことになります。

軽度の心疾患であれば自然治癒も期待できますが、心疾患、白内障ともに手術を行う場合があります。

難聴に関しては重症になるケースも多いですが、最近では人口内耳を使用する例も増えてきています。

予防が全て。

先天性風疹症候群に対する治療法はないため、予防に最も重きを置いています。

予防接種をすることで必要な抗体を得ることができる感染症です。

十分な抗体価を持たない場合は積極的にワクチンを使い、免疫を獲得しておくようにしましょう。

尚、仮にワクチン接種後に妊娠が判明しても、現在まで障害児の報告は1例もないので安心してワクチン接種を行うことができます。

 

 

先天性風疹症候群は予防できる疾患です。

自分のこどもへの責任を果たしていきましょう!

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