目次
医師の診察無しでは薬に保険を使えない現在
災害時など例外はありますが、原則として薬をもらうまでは
診察→処方→投薬
という順番です。
これは降圧剤のアムロジピン1種類であっても例外はありません。
体調は変わりないのに薬をもらうためだけに月1回通院している人も多いのではないでしょうか。
診察無しで薬が貰えるようになるかも?
健保連がリフィル処方を提言している内容は以下の通りです。
通常、処方箋は1度薬をもらうとそのまま調剤薬局に回収されます。
リフィル処方箋の場合は、数回使用可能であり、その度に同じ内容で薬をもらうことができます。
リフィル処方のメリット
医療費の削減効果
健保連の提言内容のように受診回数を減らすことができ、医療費を削減することができます。
ただし、『かかりつけ薬剤師』のみリフィル処方を扱えるという条件を付けているため、試算されているほどの医療費削減効果は見込めないのではないかと考えています。
患者側のメリット
診察を必要としないため、待ち時間なく、負担金も少なくて済みます。
医療者側のメリット
特に医師ですが、診察の過程がなくなることで時間的、体力的な余裕が生まれます。
リフィル処方のデメリット
個人的にはここが最も重要な要素だと思っています。
リフィル処方は2回目以降の診察を必要としません。
これはすなわち、医師の診察料が発生しないことと同義です。
診察料がなくなることはそのまま医師側の収入減に直結します。
リフィル処方が実現するかどうか
他国では、アメリカ、フィンランド、カナダ、フランス、イギリスでは既に行われており、十分に運用できているようです。
日本においてリフィル処方自体は何年も前から議論はされてきましたが、その度に医師会から『処方権の侵害だ』というクレームを受けて立ち消えているのが実際です。
既得権益を易々と手放すことは考えにくく、苦肉の策として『かかりつけ薬剤師』に限定したものと思われます。