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医薬品GS-1コードの印刷の方法を解説します。
GS-1コードって何?

JANコードはスーパーなどでも良く見かけると思います。
レジでピッピッと赤い光に通して会計が出てくる様子は誰しもが見たことのある光景でしょう。
GS-1コードですが簡単に言うと、従来のJANコードよりもたくさんの情報を入れることができるコードです。
数字のみであれば74桁、英数字を含めると41桁まで表現することができます。
こちらのサイトが詳しく説明されていたのでリンクを貼っておきます。
医療業界においては2015年7月出荷分からの医薬品に表示が義務化されています。
添付文書の呼び出しにGS-1コードを使うのはこちらの記事で紹介しています。

医療業界におけるGS-1コードのメリットは

医薬品業界でのメリットを挙げていくと、
- 医療事故の防止
- トラブルが起こった場合の追跡調査
- 期限、在庫の管理
以上が考えられます。
医療事故の防止
医薬品のGS-1コードのスキャンを行うことで薬品名を確認することができます。また、医薬品に付いているコードを患者と紐づけることで投与間違いなどを減らすことができます。
トラブルが起こった場合の追跡調査
いつ、どこで作られた医薬品か、また上記のように投与までの間にコードを用いて記録しておくことで誰がいつ誰に投与したのかを遡って確認することができます。
期限、在庫の管理
GS-1に含まれる使用期限、また入庫、出庫時にコードを用いることで医薬品の管理をより簡易に行うことができます。
在庫管理でGS-1コードを使いたい
上記のように色々とメリットがあるGS-1コードですが、それよりも今まで使っていたJANコードが使えなくなるのがとても辛い、というか面倒です(本音)
医薬品の発注ひとつにしても発注用のカードを作っているのですが、それがことごとく変更されているわけで、なかなかに管理が大変です。
毎回箱を切ってGS-1コードを貼るという作業も無駄な時間に思えますし、何より見た目がスマートじゃない気がしてなりません。
それなら印刷したらいいじゃない、ということで方法を探してみました。
Barcode Label Control、君に決めた。
こちらはコンピューターソフトウェアの開発をされているサイテックという会社のHPです。
現在はQRコードの作成、読み取りなどを主に手掛けておられるようですが、こちらで配布されているBarcode Label Controlというフリーのソフトを見つけました。
トップページからフリーソフト内にダウンロードページと使用方法の説明がありますので詳しくはそちらを参照してください。
Barcode Label Controlの良いところ
いくつか他のフリーのアプリケーションを試してみましたが、作成できるバーコードのサイズが大きすぎたり、不鮮明であったり、毎回必ずアプリケーションを立ち上げてからでないと機能しなかったりと、私の求める実用性はありませんでした。
そんな中、こちらのソフトはエクセルのActiveXを利用しており毎回の起動が不要であり、サイズが小さくても印刷は鮮明です。
実際に私がBarcode Label Controlを用いて作成した医薬品の発注カードのレイアウトです。

尚、データベースは厚労省のHPなどで公表されているものを使用して自作しています。さすがに全商品は網羅していませんが、使用してもらっている職員からは特に問題は挙がってきていないので実用性に足りるものだと思います。
要望があれば私が頂いているデータを公表されているHPのURLなども共有していきたいと考えています。
需要が大きいようなのでURLを以下に追記します。
医薬品GS-1コード一覧データ
こちらでダウンロードが可能です。
全ての医薬品が掲載されているわけではないですが、かなりの割合で網羅されていますので、十分に実用性に足るデータかと思います。
有料と無料の違いは、HOT番号の有無とのことです。
HOT番号
HOT(ほっと)番号は、医療用医薬品に付与した13桁のコードで、4つの汎用コードである、薬価基準収載医薬品コード、個別医薬品コード(YJコード)、JANコード、レセプト電算処理システムコードを対応付けしたもの。HOT番号のコード体系は、処方用7桁(チェックデジット1桁含む)、会社判別用2桁、包装形態判別用2桁、流通コード対応用2桁から成る。また、汎用コードとの対応から、HOT7、HOT9、HOT11、HOT13というように、使用目的により使い分けることができる。
無料でもGS-1コード、YJコードは含まれているので無料で十分かと思います。
ダウンロードはホーム画面の『ダウンロード』→『全件:調剤包装単位・販売包装単位・元梱包装単位コードファイル -』から行うとCSVファイルが取得できます。
薬価データが入っていない点を解決するには
上記に薬価データは含まれていません。
実際の使用では薬価も必要なケースが多々あるかと思います。
必要な場合は厚労省のホームページから薬価をダウンロードしてください。
令和3年6月現在、『厚労省 薬価』で検索するとこちらのページがヒットします。
薬価を紐づけする際にはYJコードが一致しているので、VLOOKUP関数などを使用すると便利です。