咳止めテープ?いいえホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)は気管を支拡張する薬です。ジェネリックには変えない方がいいかも

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ホクナリンテープとは

出典:マイランEDP合同会社HP

成分としてツロブテロールを含むテープタイプの気管支拡張剤です。

使用方法は、成人にはツロブテロールとして2mg、小児にはツロブテロールとして0.5〜3歳未満には0.5mg、3〜9歳未満には1mg、9歳以上には2mgを1日1回となっています。

生後6か月からの使用となっており、また年齢によって用量を変更する薬です。

ホクナリンテープに咳止めの効果はありません

医療機関で『咳止めのテープ』という説明をされているケースがありますが、咳止めではありません。
ホクナリンテープは気管支を拡張させて呼吸状態を改善する薬です。

気管支に炎症があり空気の通り道が狭くなると、呼吸がしづらくなり、喘息のようなゼイゼイ、ヒューヒューといった呼吸しかできなくなります。
ホクナリンテープは気管支を拡げ、このような状態を『一時的に』改善する薬です。
根本的な治療はステロイドの吸入が必要です。

また、ホクナリンテープは効果が出るまでに時間がかかります。
苦しそうにしていても、貼ってから効果が出るまでに5~6時間を要します。
本当に苦しいときは、気道を拡げるメプチンなどの吸入薬を使用してください。

ホクナリンテープはジェネリックに変えない方が良いかも

ホクナリンテープの特許技術

出典:日経DI
(薬学雑誌2002;122:57-69.一部改変)

ホクナリンテープは結晶レジボアシステムという製剤特許が使用されています。

通常、薬剤は濃度の高いところ(膏体)から低いところ(皮膚)への移動します。
そのため、貼り薬は貼っていると徐々に皮膚へ薬剤が移動して、膏体中の成分の濃度が低下していきます。

これにより、貼付始めと終わりでは膏体の中に残る薬剤の濃度差があり、膏体から皮膚へ移動するスピードにも始めと終わりでは差が出てきます。

結晶レジボアシステムは上図のように、膏体の濃度を調節するための薬剤の結晶が含まれています。
これにより、常に一定の薬剤のの濃度を保つことが可能となり、結果皮膚への移動のスピードを一定に保つことができるのです。

ジェネリックにはこの特許技術が使われていない

ホクナリンテープのジェネリックにはこの結晶レジボアシステムは使われていません。

正常なバリア機能を持つ健康な人の皮膚であれば、薬剤が皮膚を通り抜けるスピードは一定以上にはならないので、多少皮膚に薬剤が多めに付いていても吸収に差は出てきません。

しかし、皮膚の機能が未熟であったり、バリア機能が十分な機能をしていない皮膚疾患を持つ人の場合は、皮膚を通り抜けるスピードは皮膚に付いた薬剤の濃度に比例します。

皮膚の状態が怪しいときは先発品を使おう

本来であれば1日かけて吸収されるホクナリンテープの成分が、短時間で急激に吸収されると動悸や震えなどの副作用が強く出ることも考えられます。

結晶レジボアシステムを持つホクナリンテープであれば、このような場合でも効果に差が出ずに使用することができます。

皮膚の状態が思わしくないときはジェネリックによる負担金の軽減よりも、適切な効果の出る先発品をおすすめします。

まとめ

  • ホクナリンテープには咳止めの効果はありません
  • 喘息はステロイド吸入薬で治療しましょう
  • 皮膚の機能が十分でない場合はホクナリンテープはジェネリックに変更しない方が良いです
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