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正しくは『睡眠改善薬』ドリエル
ジフェンヒドラミンを主成分とする『睡眠改善薬』です。
ジフェンヒドラミンは抗アレルギー剤としての効果を持ちます。
血液脳関門を用意に通過し、抗ヒスタミン作用によって眠気を引き起こします。
寝つきの悪い人や、眠りが浅いと感じる人が一時的に試してみる薬と思って良いでしょう。
用量は1回2錠(ジフェンヒドラミンとして50mg)を服用します。
価格は以下の通りです。
6錠入り | 税込み 1,080円 |
12錠入り | 税込み 2,052円 |
1回当たり350円程度ですね。
効かない場合や悪夢を見るときは速やかに止めましょう
抗ヒスタミン剤は主にアレルギーを抑える目的で開発されました。
ドリエルはこの副作用である『眠気』を利用した医薬品であり、処方箋で出される『睡眠薬』とは全く性格の異なるものです。
数回服用して効果が無く、不眠症が続く場合は受診するようにしましょう。
また副作用としては口の乾きや悪夢が見られることがあり、これは初期の抗ヒスタミン剤が持つ抗コリン作によるものです。
悪夢を見るのは、抗コリン作用によるレム睡眠の抑制によるものと言われています。
ジフェンヒドラミンを含む薬はあるの?
処方薬では、レスタミンコーワ錠、トラベルミン錠、カフコデN錠といったものがあります。
この中でレスタミンコーワ錠は『レスタミンコーワ糖衣錠』という名称でドラッグストアで販売されています。
価格設定を見てみよう
Amazonで1箱80錠は849円(2019年6月30日現在)で販売されています。
1錠当たり10mgのジフェンヒドラミンを含みます。
レスタミン5錠とドリエル2錠は同じ成分量となります。
すなわちレスタミン80錠はドリエル32錠に相当する計算になり、成分量のみで換算した場合に、
レスタミン糖衣錠80錠=ドリエル約5600円分
となる計算です。
尚、レスタミン糖衣錠は『睡眠改善薬』とは標ぼうできません。
薬剤師としてはドリエルの常用はおすすめできない
手軽に手に入る睡眠改善薬ではありますが、睡眠薬としては全く使い物にならないばかりか、睡眠の質が著しく落ちてしまう可能性もあります。
現在はベンゾジアゼピン系だけでなく、非ベンゾジアゼピン系や新しい機序の睡眠薬が発売されており、治療効果は各段に上がっています。
不眠症は生活習慣病の入り口とも言われています。
不眠症が疑われる場合は早めの受診をおすすめします。