薬剤師

本当は言いたくない後発割合を上げる3つの方法

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新型コロナウイルスの流行によって接客業全般の売り上げが軒並み落ちています。

調剤薬局も例に漏れず、その影響は甚大です。

そんな中、少しでも売り上げを上げようとしたときにジェネリックの加算、後発医薬品調剤体制加算は絶対に無視できないものです。

いかにジェネリックの使用率を上げるか、私が実践してきた方法を紹介します。

今回は医療従事者側からの視点となります。

お引越しをご検討の方へ!!

その1:一般名称はすべてジェネリックで交付する

処方せんに一般名称で記載されている場合は患者側に断りを入れず、すべてジェネリックで交付します。

現在の保険制度において一般名称で記載されている薬剤を先発品で交付したときに、その理由をレセプトに記載する必要があります。

『患者の意向』、『薬局の備蓄』、『後発医薬品なし』、『その他』から理由を選択します。

そもそもどうしてこのような理由を記載する必要があるのでしょうか。

それは『国』がジェネリック医薬品を推奨しているからに他なりません。

わざわざそこまでの手間をかけてまで『国』が推奨しているジェネリックです、一般名称で記載されている場合は進んでジェネリックを用意しましょう。

一般名称をジェネリックで交付するときの注意

ここで注意したいのが、日本では患者にジェネリックの意向をわざわざ確認する習慣があります。

確認しないからといってペナルティは何もありませんが、何も言わずににジェネリックを用意すると不要なトラブルの元になる可能性もありますので、必ずその旨を掲示するなどで周知する努力をしておきましょう。

掲示物の他、初回アンケートに一般名称の処方せんはすべてジェネリックで交付する旨を記載しておくとより良いでしょう。

余談ですが、間違っても『問診票』と言わないようにしましょう。
『問診票』とは診察を行う際に書き込むものであり、調剤薬局で書いてもらっているのは『アンケート』です。
『アンケート』、それ以上でもそれ以下でもありません。
誤った表現を用いると、厚生局の指導の対象となります。

アンケートのどこに記載しておくべき?

さて、このアンケートにおいても、文章の位置によっては読んでもらえない可能性があります。

読んでもらえないとどうなるか、やはりトラブルの元となります。

ではどの位置にジェネリックの件を記載すべきでしょうか。

私がお勧めするのはアンケートの一番上です。

更に詳しく言うと、Questionに入るすぐ前です。

なぜこの位置だと思いますか?

 

患者さんに読んでもらったという既成事実を作るためです。

 

掲示物があっても意識しなければ読みません。

その点、アンケートの一番上にジェネリックの件を記載すれば必ず目に入ります。

患者さんに対してもそうですが、厚生局や保健所といった公的機関に対してのけん制の意味合いもあります。

患者さんに説明の義務があるんじゃないの?

先発品が記載されている場合は本項の趣旨とは異なるので、確認した方が良いでしょう。

一般名称に関しては前述の通り、アンケートに記載していますので不要と考えます。

その2:説明している最中に相手の名前を呼ぼう

ジェネリックへの変更を打診しているときには相手の名前を呼ぶとより効果的です。

 

例えばジェネリックの変更をお願いする最初には

『鈴木さんにお願いがあるのですが・・・』

 

途中で

『鈴木さんの薬をジェネリックに変えると・・・』

 

このように要所で名前を呼ぶことで、相手の意識をこちらへ向けることができます。

患者側からすると自分の名前を呼ばれたことにより、自分は特別扱いをされているという感覚になります。

 

以前から先発品を使っている高齢者はジェネリックに対して否定的です。

そのため、ジェネリックへの変更打診も否定的な姿勢であることが多いと言えるでしょう。

先ずは患者さんに当事者としての自覚を持ってもらうことから始めましょう。

 

その3:自己負担金だけでなく、保険負担額も伝えよう

先発品からジェネリックへの変更を渋っているのは高齢者が圧倒的に多いです。

また、高齢者は医療費の自己負担が1割や2割と比較的安価であることがほとんどです。

ジェネリックへの変更のメリットとして自己負担金の低減を前面に押し出していましたが、いざ計算をしてみたときに大して変わりがないということもあったのではないでしょうか。

例えば先発品が1錠100円でジェネリックが1錠50円と差額が50円、30錠分の処方の場合を見てみます。

3割負担の自己負担金

50円×30錠=1500円

1500円×30%=450円

 

割負担の自己負担金

50円×30錠=1500円

1500円×10%=150円

 

単純な計算ですが、3割と1割では3倍の差があります。

これでは自己負担金の差額をアピールしたところで高齢者には何も響かないでしょう。

 

こんなとき、医療保険の負担額を伝えてあげると金額に対するイメージががらっと変わります。

1割の場合の医療保険負担額

1500円-150円=1350円

 

『あなたがジェネリックに変えることで保険から支払われる金額がこれだけ下がります』

 

ここまでくればもう一押しです。

 

『医療資源は有限です。皆さんの少しずつの協力で、これからも安心して医療を受けていくことができますよ』

 

まとめ

私が長年経験してきたことをまとめてみました。

もちろんこれで10人中10人がジェネリックへ変更できるかと言うと、正直難しいでしょう。

ですが、こういった方法もあるということを知っておくことで患者さんに合わせたアプローチが可能となってくると思います。

日医工問題を受けて

令和3年4月に日医工の富山第一工場に大して業務停止命令が出ました。

この件に関してはテレビでも散々取り挙げられているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

薬剤師としての感想としては

 

『この会社、どうしようもない屑だわ』

 

これに尽きます。

国がジェネリックを推進するにあたって、最も力を入れていたのが調剤薬局でしょう。

ジェネリックの使用率に応じた加算を作ったりして散々ジェネリックを使うように煽ってきました。

調剤薬局の薬剤師は会社からの指示もあって、患者さんに強く勧めてきた背景があります。

今回の日医工の業務停止命令はそんな状況の中での出来事でした。

 

日医工へ、ジェネリックへの信頼の失墜、引いてはジェネリックを勧めていた薬剤師の信頼の失墜に繋がる由々しき事態です。

 

『テレビで見た会社の薬だったので心配だから変えて欲しい』

という患者が居たり、

 

『後発品は絶対出すな』

こんなことを言ってくる医師も居ました。

 

挙句、後発品使用率の低下により加算が取れなくなり、収益低下となった調剤薬局も1つや2つではありません。

 

さらに、その余波で他社の商品が異常までの品薄。

通常の業務に加えて薬品の確保が負担になっています。

国が勧める方針に則ってジェネリックを地道に勧めてきた薬剤師が、こんなくだらない会社が原因で割を食っている状況です。

そのうち日医工相手に賠償請求する薬局が出てきてもおかしくない状況ですね。

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