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薬がたくさんで飲み忘れてしまったり管理ができない
たくさんの薬を飲んでいたり、それが毎日だったりすると忘れてしまうこともあるかもしれません。
薬を飲む本人だったり、介護をされているご家族だったりするでしょう。
また、手が思うように動かなくて薬を飲む時に苦労する方もいるかもしれません。
そんなときは薬剤師に相談してみましょう。
まずは『一包化(いっぽうか)』を提案致します。
一包化(いっぽうか)とは
飲むタイミングが同じ薬があれば、その1回分ずつを1つの袋へ入れた状態で渡す調剤行為を言います。
例えば、
ロキソニン錠60mg 3錠 1日3回毎食後
ムコスタ錠100mg 3錠 1日3回毎食後
サインバルタカプセル20mg 1カプセル 1日1回朝食後
このような処方であれば
朝:ロキソニン、ムコスタ、サインバルタ
昼:ロキソニン、ムコスタ
夕:ロキソニン、ムコスタ
服用時点それぞれでパックすることになります。
一包化のメリット
飲み間違いがなくなる
あらかじめ1回分がパックされているので、飲み間違いがありません。
薬を取り出す手間がなくなる
手が不自由であると小さい錠剤は取り出すのが非常に難しいです。
一包化のパックは切れやすくなっているので取り出すのは簡単です。
一包化のデメリット
薬が分からなくなる
裸の錠剤ばかりになっており、色や形くらいしか判別が付きません。
刻印はありますが、かなり小さい文字で記号しかない場合もあります。
薬の変更が大変
体調が変わったときに薬を変えるとなると薬の判別をしたり、再度分包をしたりする必要があったりと手間がかかってしまいます。
薬によっては一包化に適さない薬もある
湿気を吸いやすかったり、便秘の薬など自分で調節したい場合にはパックの中に入れることができません。
一包化の負担金
42日分以下は7日ごとに32点
43日以上は一律220点
28日分であれば32点×4週=128点(1割130円、3割380円)
30日分であれば32点×5週=160点(1割160円、3割480円)
60日分であれば220点(1割220円、3割660円)
これを高いと思うか、安いと思うかは各々の状況次第でしょうか。
私は負担金以上の価値はあると思っています。
誰でも一包化してもらえるの?
大変便利な一包化ですが、患者さんからの申し出だけでは行うことができません。医師、もしくは薬剤師が必要と判断し医師の了解を得られたケースのみとなります。
患者都合による一包化は適正な保険の運用の観点から認められていないため、場合によっては実費請求となることもあります。