病院へ行くのが面倒…でも薬は欲しい。そんなことありませんか?
- いつもの薬の続きをもらいたいけど、病院へ行くと長時間待たされる。
- 薬局で薬だけもらえたら楽なのになあ…
私もそう思います。
春先なんて、花粉症の薬が欲しいだけなのに病院へ行って満員の待合室の中で2時間以上も待って1分診察で処方箋を出してもらう。さらに薬局へ行っても待たされるという2重苦にかち合うこともしばしば。
この苦行を何とか避けることができないか調べてみました。
そもそも薬をもらうまではどんな仕組み?
島根県薬剤師会HPより引用
保険医療機関(病院)で診察を受けて、処方箋が発行されます。
患者はその処方箋を持って保険薬局で調剤をしてもらいます。
ここで重要なのが、『保険』という文字です。
現在、日本は国民皆保険制度といって、国民全員が保険に加入し、相互扶助(助け合い)の考え方の元に医療が行われています。
簡単に言うと、この流れに沿わない場合は保険の適用となりません。
すなわち、自己負担金は100%となります。
3割の自己負担の方が多いと思いますが、それと比べるとすごい差が出てきますね。
例えば保険適用であれば3,000円で済むところが10,000円の自己負担を要求されてしまうのです。
実は薬の区分があった!
薬局でもらう薬には患者側には知らされない区分が存在します。
それは『処方箋医薬品』という名前が付いています。
実際の添付文書を見てみましょう。
文書上部の薬品名の上辺りに『処方箋医薬品』という記載がありますね。
具体的に『処方箋医薬品』は医師の処方箋によってのみ調剤、交付することが可能です。これは相手が医師であろうが薬剤師であろうが処方箋なしでは購入はできません。尚、例外的に薬局から薬局など医療機関への販売は認められています。
それではみんな大好きロキソニンの添付文書を見てみましょう。
ボルタレンの添付文書にあった『処方箋医薬品』の記載がありません。
これはすなわち、処方箋なしでも販売が可能な医薬品であることを示しているのです。
結局、処方せんで出されるいつものロキソニンは買えるの?
結論から言うと、法的には可能です。
しかしながら、販売する薬局側には医薬品を販売することに対する責任が発生します。
『処方箋医薬品』ではないですが、市販の薬に比べてその効果は強いものが多いです。
正しく使ってもらうための法整備が十分にされていないのが現状で、販売する薬局側への責任ばかりが大きくなってしまうため、処方箋なしでの薬の販売をしていない薬局が大多数を占めているのです。
尚、ロキソニン錠60mgと同一成分のロキソニンSは第一類医薬品として販売されていますので、医師の処方箋によらず購入可能なことを付け加えておきます。