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調剤薬局事務のお仕事
『時間が選べて働きやすい!』
『職場は全国にあるので、どこでも働ける!』
通信講座などでこのような謳い文句でお勧めされている調剤薬局事務ですが、実際の仕事内容はどのようなものでしょうか。
何か資格は必要なの?どんな人が合っているの?給料は?
このような話題も含めて紹介していきます。
仕事内容
薬局に来られた患者さんの対応をします。
用件を聞いたり、処方せんを受付して、処方せん内容に基づいてレセコンへ入力、併せて患者さんへ渡すための薬の袋や説明書の作成も行います。
また、卸からの納品確認や伝票の処理、経理も行います。
レセコンとは …
保険請求のことをレセプトと呼び、それを作成するためのソフトを入れたパソコンをレセコンと呼びます。
昔は全て手書きにて請求業務を行っていましたが、あまりにも負担が大きいために1990年代に広く普及し始めました。
必要な資格
ありません。
藪から棒に何を言うかと思われるかもしれませんが、必要な資格は本当にありません。
各団体が通信講座と絡めて様々な調剤薬局事務に対する資格試験を行っていますが、すべて公的な団体ではなくただの『認定』資格となります。
国家資格でもない、各企業が行っている『認定』資格に対して価値を見出せる会社があれば話は別ですが。
では何を見られるのかと言うと、圧倒的に実務経験がものを言います。
ほとんどの調剤薬局は規模はとても小さく、事務員は1名ないし2名程度でシフトを回しているところがほとんどです。
そんな状況において文字だけの勉強をした人材よりも実務経験のある即戦力が求められているのは察していただけることかと思います。
敢えて『資格』に言及するのであれば、普通自動車運転免許があれば尚良いかと思います。
この仕事が合っている人
合っているのは細かいルールや数字の計算が苦手でない人で、何より人と話すことが好きな人ですね。
お客さん(患者さん)は当然ですが、同僚ともうまく意思疎通が図ることが求められます。
中でも一緒に働くことになる薬剤師は本当にピンキリで、仕事に非協力的な人さえいます。
今でこそ淘汰されつつありますが、プライドだけは一人前でお山の大将を気取ったり。
そのような薬剤師にうまく仕事をしてもらうテクニックがある人は調剤薬局事務に合っていると言って差し支えないでしょう。
給料はどのくらい?
関西では時給900~1000円程度、正社員で15~16万というところでしょうか。
高卒の初任給くらいかと思います。
誤解がないように実際を説明します
誤解その1:『時間が選べて働きやすい!』
規模の大きな薬局で、他にもたくさんの事務員がいる場合しか選べません。
少ない人数でシフトを回しているところがほとんどなので、午後にも入って欲しい薬局が大多数を占めます。
午前中のみの人員にはほぼ空きが出ないと思って良いでしょう。
誤解その2:薬は全く触らない
0402通知が出たことで、今までグレーだった調剤補助を行えるようになりました。
これは薬局経営者からすると、調剤補助をやってもらっても良いというよりむしろ、調剤補助をしてもらわないと経営的に困る状況になりつつあります。
そのため、今後は薬への関与は否が応でも行うこととなるでしょう。
まとめ
人と話すのが好きな人あれば、資格を取るよりも先ず面接を受けてみてください。
ある程度の規模の薬局であれば研修制度もありますし、何より実務経験を積むことが調剤薬局事務の理解に最も近道だと思います。